嘘つきお嬢様は、愛を希う



3代目と初代総長……しかも、創設者?


関係者どころの話じゃない。


そんな人たちとこんなところで出会うことが出来るなんて、私はよほど運が良いのか悪いのか。


いや、これは出会う時間が早かった分だけ良いと判断するべきだろう。


だってもし今ここで会わなくても、いずれは顔を合わせることになっていたかもしれないから。


状況を理解するやいなや、私はさきほどまでの恐怖も忘れて身体を乗り出していた。


半ば突っかかりながら雅さんのシャツを掴んで、声を張り上げる。



「──連れてって!」