「びっくりというか、振り回されるのに疲れたというか──」
なにはともあれ、心労がひどい。
今日一番の深い深いため息が落ちる。
それを見た風汰先輩は、心配そうな顔をして気遣うように私の方を向いた。
「だったらなおさら、早く栄養補給した方がいいね。理月の隣が嫌なら俺が退くけどどうする?」
「あ、大丈夫です。どこでも」
今さら理月の隣を嫌がったところで、昼休みが終わればまた隣に座って授業を受けるのだ。
そんな気を利かせてしまう私もまだまだ、か。
唐突に自覚した自分の浅はかさに苦笑を零しながら、早くも食べ始めている理月の隣に腰をおろした。
唐揚げ定食を頼んだらしい理月は、私の前に置かれたワンプレートのサンドイッチを見て眉をひそめる。



