嘘つきお嬢様は、愛を希う



まさか、こんなことになるなんて。


昨日から何度思ったかわからない言葉を、今日も今日とて心の中で反芻する。


思わず目的を忘れてしまいそうになるほど、すでにかき乱されつつある自分の心には呆れるしかない。


宙をあおぐように何気なく空を見上げて、あまりの青さに目眩がしてきそうになる。



「……今日もばっちり、晴れてるなあ」



投げやりになった私の現実逃避的発言に、相変わらずなにひとつ反応することのない櫂さんを追いながら、私は深い深いため息をついた。