はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

週末、父と携帯を買いに出かけた。



ショップに着いた途端、父は



「若菜ちゃん、ちょっと用を済ませてくるから、好きなの選んでて。」



そう言うと、外に出た。



大方、愛人にラブコールでもするんだろう。



家にいて連絡取ろうなんて、できるわけないし…。



ううん、そんなこと気にするよりも、まずは携帯選びだ。



どうせ買うなら、やっぱり最新機種だよね。



手にとって見ていたら、不意に肩を叩かれた。



用を済ませたにしては、少し早すぎやしないか?



だけど、こっちは真剣に選んでるんだから、ちょっと待っててよね。



てっきり父だとばかり思ってた私は、振り向きもしないでいた。



「ワカ。」



その声を聞いた途端、心臓が跳ね上がり、ディスプレイの携帯が手から滑り落ちた。



「おっと…。」



後ろから伸びた手は、私の手から落ちたものを器用にキャッチした。



振り向くと、坂下が目の前にいた。



こ…心の準備、できてないし!