「パパぁ…。」



坂下にしがみついて泣くと、坂下は私の背中を手でトントンってしてくれた。



泣き止んでも離れがたくて、私はそのまま坂下にしがみつく。



夏に見たけど、ガリガリでもブヨブヨでもないし、居心地良いんだよね。



「そういえば、ワカのクラスの食券を買いました。」



そう言って見せてくれたのは、私が筆ペンで書いた“男の焼きそば”。



「明日、ワカが私に作ってください。」



「私、作れないって!」



「大丈夫、ワカは頑張ればちゃんとできる子です。」



坂下は微笑むと、私の頭をギュッと抱き締めてくれた。



あったかいパパの腕の中…なのに、胸がドキドキしてきた。



「私が、保証します。」



頭の上から、優しい声が降ってきた。



坂下に保証するなんて言われたら、頑張らなくっちゃダメじゃん。