学校の用事を済ませて、家に戻る。



玄関先で、お兄ちゃんとその友達に会った。



「大雅(タイガ)の妹?結構可愛いじゃん。」



デブと出っ歯と顔面クレーターに、顔近づけて欲しく無い…。



私は、1歩後退りした。



お兄ちゃん、そこそこの顔してるのに…、何でこんなのしか友達いないんだろ?



「妹、制服違うけど、ウチの学校受けるって言ってなかった?」



「お…。」



落ちたから…って言おうとしたら、お兄ちゃんが口を挟んだ。



「コイツがどうしても行きたい高校があるって言うから、やめたんだ。」



「そうなんだ、残念。」



何が、残念なんだ?



アンタらみたいなヲタ系、付き合うなんてありえないから!



ってか、お兄ちゃんの友達じゃなかったら、愛想笑いさえお断りだっつーの。



お兄ちゃんが友達を門扉まで送り出している間、私はさっさと中に入った。