職員室に入ると、中にいた先生が一斉にこっちを見た。



「今年の代表生徒か…。」



教師たちが囁き合う。



ううっ、ヤダな…。



そう思いながら、アオイのところに向かった。



今日は日が射し込んで、暖かい。



みんなはYシャツなのに、アオイだけが上着を着ている。



「鬼マサ、暑くない?」



「暑い。」



「脱げば?」



「無理。

ってか、誰のせいだよ?」



私、だよね。



「ゴメン、これクリーニング代。」



私は、財布から千円札を出した。



「言っただろ?ガキから金取らない。」



そう言うと、アオイは私に財布をしまわせた。



「何かあったの?」



深夏に聞かれて、Yシャツに口紅つけた話をした。



「ワカ、イケメンゲットに手段選ばず!?」



違うって…。