はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

「坂下先生!!」



蒼が、かなりビックリした表情で叫んだ。



私の目の前には、蒼の強烈なビンタでメガネを吹っ飛ばされた坂下がいた。



蒼が何故こんなところにいるのか、分からないのだから…。



坂下がここにいるワケだって、分かる筈がない。



ってか、私が受ける筈だった蒼のビンタを、私を棄てた坂下がマトモに喰らうのだって分かんないし…。



私は、この状況にかなり混乱していた。



「蒼先生、女性に手を挙げるのは如何なものかと…。」



道端に転がったメガネを拾いながら、坂下が口を開いた。



口の端が切れてて、痛そうだった。



「僕が余合(ヨゴウ)をぶった時は、止めなかったのに?」



「余合さんは、蒼先生の領域でしょう?

人の領域を、侵すつもりはありません。」



領域?



余合…って確か、アークエンジェルとか呼ばれてる小柄な先輩。



蒼なんかに叩かれたのなら、倒れ込んだんじゃないかって思う。



坂下はメガネをかけると、蒼に車の鍵を差し出した。