今度こそ、靴を履いていた。 誰かに肩をたたかれ振り向くと、 孝が立っていた。 『ちょっと…。』 『なに?』 『そこの公園よってくんないかな?』 『いいけど。』 孝が珍しく深刻な顔をしている。 こんな険しい孝を見たのは初めてだった。