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「……会社辞めるって、本当か?」


率直に、聞かれた。


だから、私は頷いて。


「うん、本当だよ」


吊戯繋がりで、プライベートでも付き合うことが多かった相手。


ずっと、ずっと、好きでした。


だから、もう、さようなら。


「どうして?」


「一身上の理由かな」


微笑んで、誤魔化すよ。


貴方を苦しめないよ。


だから、あなたは幸せに。


「…………妊娠したのか?」


なのに、貴方は鋭すぎるよ。


「どうして?」


「え?」


「どうして、そう思ったの?」


「それは……」


彼は言い淀む。


そして、泣きそうに笑った。


「そうであればいいと、俺の子を宿せばいいと……ずっと、ずっと、あの夜から願い続けていたから」


―それは、自嘲の笑みだった。