「いや、ダメじゃないけど……。まぁ、お互い半分ずつ譲り合おうってことで」


「?? 半分ずつ、譲り合う??」



意味が分からなくてきょとんとしているあたしに。



「あとでゆっくり教えてやるよ」



コウタはにこりと笑った。




――……その後。


あたしの壮大なオアシスは、もう二度と造られることはなかったけれど。


適度にキレイで、適度にごちゃついているこの部屋。

『スッキリ』と『ゴチャゴチャ』の中間ぐらい。


あたしにとっては、それがいちばん快適なのかもしれない。




――Fin――