お義母さんを押しのけるようにして中に入る。

そして、玄関の脇にある二階に続く階段を駆け上がった。


リカの実家に来るのは今日で二回目。

リカの部屋がどこにあるのかなんて分かんねぇ。

でも、娘の部屋ってもんは二階だって、だいたい相場がついてるだろ?



階段を上り終えると、真っ直ぐな廊下の両脇に、部屋が一つずつあった。



まず、右側の部屋のドアを開ける。


――ガチャ。



「……なんだ、お姉さんの部屋か」



そこはリカのひとつ上のお姉さんの部屋だった。