さっき飲んだ缶コーヒーの中に入っている砂糖分が、体を動かすごとに燃焼していくのが手に取るように分かる。


 僕は授業を受けながら、そっと期待していた。


“早紀の作ってくれるシチューが食べたい”
 

 僕も早紀も授業後の待ち合わせ場所に、正門を出たところにあるコンビニを指定していた。


 別に何を買うわけでもないのだが、若い僕たちにとってコンビニは少しだけリラックスできる場所だ。


 僕も早紀も体力にはかなりの自信があるので、水泳の授業も乗り切っていけた。


 学生は体が資本だから、僕たち二人は常に体を鍛え続けている。


 僕は自分のアパートで朝起きると、腕立て伏せや腹筋、スクワットなどをある程度して、それから食事を取っていた。


 それだけ僕が健康に気を遣っている、何よりの証拠だ。


 早紀も腹筋百回ぐらいは、いとも簡単にこなしてしまう。


 周囲の女子生徒たちから見れば、彼女は異様に映るだろう。