異世界トランスファ

ずううううううん・・・


再び。


「ちょ、ちょっとぉ・・」


ギンの横で同じようにしゃがみ込むナギ。


負のオーラ二倍。



「めちゃめちゃ陰気くさいんですけど。ご飯が美味しくないんですけど」


「るせぇ、裏切り者」


とナギが暴言を吐いた。


ギンがナギに言ったんだ。

私が自分から王妃だって言ったって。


「しっかりしてよ二人とも・・」


いつも頼りがいがあるんだけど、こういう時ってほんと厄介。



「なんでだよ・・またセンリに何か言われたのかよ」


ドキリ。

図星です。

言われたというか私からだけど。



「何でもないってば。もう・・」


「嘘だ・・ヒオリがそんな真似するなんて・・他に考えつかない」


鋭いなナギは。


「約束した。その代りにセンリは協力してくれるから」


「なんだよそれ!俺達に内緒で勝手な真似して!」


「え!?」


心外だ。

私はよかれと思ったのに。


「俺達じゃ頼りないってのか!?」


「ち、違うよ!」


「センリ達の事は俺達に任せろ!だからお前は普通でいてくれよ・・」


「ギン・・ナギ・・」


すごく悔しそうな顔してる。

違うんだよ。

そうじゃない。


私だって役に立ちたいって思っただけなのに。