「えっ、女子早くね?」 その声の主を、私は知っている。 初めて会った時からずっと馴れ馴れしく接してくる……そう、彼は… 「楠木くん、こんばんは。」 私服姿の、楠木くん。 「あ!くすの…えぇぇぇぇ!?」 舞、本当に最後の最後まで浴衣で来ると思ってたの? まぁいいや。 「てことで、あのこと言うね。」 「ちょ、ちょっと待って!?違うの!違うの〜!!」 はいはい、近所迷惑だから大声出さないの。