途端に楠木くんが私から離れる。 彼の方と見ると、目が合った。 「あなた、誰?」 わからない。 今、目の前にいる人が誰なのか。 顔も、声も。 全てが違うはずなのに、何故か琉音くんと似てる雰囲気。 「お、れは…」 彼は、震えた声だった。