「バイバイ」 「おう、また明日!」 軽く手を振って、家の中に入る。 って、ちょっと待って。 私、今日何してた? 無表情のお礼。 素っ気ない言葉。 いつも完璧に演じきれている、【元気な女の子】ができなかった。 むしろ、演じるなんて頭になくて、ただひたすら無意識に自分を丸出していた。 「…まぁ、でも楽しかったし、いいか。」 誰にも聞こえない声でそう言った。