何故か鼓動が早くなっていく。



あれ?
私、この感じ 知ってるような……?



「…だよ。わかった?」



楠木くんの声にハッとして、再び画面に目を移す。



そこには、『この曲を予約しますか?』と出ていた。



やっば、全然聞いてなかった。



「未亜、口調悪いよ」



「え?声に出てた?」


「うん」



「あら、これは失礼。今のは忘れてくださいまし。」



「無理」



えぇー…



「未亜との記憶、どんなに小さな出来事でも忘れたくないもん」