「だから…お願いだよ…… これ以上、彼を傷つけないであげてよ。 こんな思いするのは、私だけにしてよ…。」 舞…… 「ごめん。ごめんね、舞。」 私は、ひたすら舞を慰めた。 電車から降りて、それぞれの家に向かう。 と言っても、途中までは一緒なんだけど。 私は決心して、口を開いた。 「舞、私、言うよ。明日。」 それを聞いた舞が、一瞬止まる。 「本当? 嘘じゃ、ないよね?」 「うん。」 「わかった。」