「……廉、笑って?………廉の笑った顔……最期に……見せて。」 『お母さんは、廉の笑顔が世界一大好き。』 いつも母さんが俺に言ってくれた言葉。 どうしてこんな時に限って思い出すんだよ、涙止まんなくなるじゃん。 でもきっと俺にできる最後の事だから。 止まらない涙を必死に堪えて笑顔を見せた。 母さんは俺の笑顔に答えるように微笑むと眠るように目を閉じた。 その日の朝方母さんは逝ってしまった………。