私を抱き締めて眠る進くん。

私の肩をポンポンして、眠る進くん。

「進くん、どこにも行かないでね」


「行かないよ」


豆電球が一つの、小さな明かりだけを頼りに……
身を寄せた。

「眠れる?
明かり邪魔じゃない?」

私のせいで、進くんが眠れないのは嫌だ。

きゅ、とシャツにしがみついた。

「大丈夫だよ、怖いんだろ?
ごめんな、すぐに気づかなくて……
怖い思いさせた」

"やっ、やだっ!!"

あの時、怖かった。

側に居るのに、この上ない不安に心が押し潰されそうだった。


「大丈夫、もう大丈夫っ。
ぎゅ、として」


私達は、ずっと一緒だよね?


離れて行かないよね?


不安は消えない。
だけど…………


ぎゅっ。


君の温もりは嘘じゃない、分かるから……。