「あれ、父さん知り合い?」


進くんですら、わからないのにーー。

私が、分かる訳………。

どくんっーーーー。
嫌な予感が胸を覆う。

私も、進くんも片目が見えない。


これは初めから偶然だった?


お父さんは、片目を眼帯で隠してる。

私のお父さんは、もう死んでいて居ない筈。


私の違和感なんて、当たるわけない。

"今年は、おばあちゃん家行けるかな?
お父さんの墓参り行かないと"

そう言ってまだ一度もいけない母の実家。

母は、いつも行くのを避けていた。


あるわけないーー。


あるわけーーー






「君は、、いや………なんでもない。
わたしの気のせいだ」











気のせい…………?







「そう、そうですよね。
気のせいです」













本当は、胸がドキドキするぐらいだ。


「部屋に案内しなさい。「いや、同じ部屋でーー「ダメだ‼!!」


それは強い言葉。

怒鳴る進くんのお父さん。

深まる謎。
やっぱり違和感は、消えない。

「あー、そうだよな。
部屋、案内する。ありがとう、父さん」

私は、2階に向かう進くんの後を追った。