嘘つきピエロは息をしていない


「おい……!」

 高嶋が駆け寄ってくる。
 
 高嶋に捕まる前に、俺がこの手で、榊をしとめる。

 それしか突破口はない。

 そうしなきゃもう君も俺も無傷では済まない。

「やめろ。それは絶対やっちゃいけねーやつだ」

 背後から何者かに手首を掴まれた。

 まだこの家に人がいたとは予想していなかった。

 ……俺もここまでか。

「だ、誰だよお前」

 高嶋が、目を見開いて俺の後ろにいるヤツを見ている。

 どういうことだ。

 今、俺を止めたのは、高嶋たちの仲間ではない……?

「間一髪ってとこか。あやうく犯罪者になるとこだったなぁ? 西条」