嘘つきピエロは息をしていない


 不機嫌そうに問いかけてきたのは、高嶋(たかしま)高嶋。

「……なにがですか」
「未成年連れてくんなよ」
「具合悪いですか?」
「お前なぁ――」

 俺に掴みかかろうとする高嶋を、

「まぁまぁ」

 と止めたのは、(さかき)

 爽やかを売りにしているタレントだが、その本性は、生粋の女好き。

「ここだけの話なんだ。誰を呼んでも、なにをしても、問題ないさ」

 高嶋と正反対の態度をとる榊は、吉川を気に入ったらしい。

「でもよ……」
「帰りたいなら帰ればいいよ。西条と遊ぶから」

 高嶋は、口は悪いが根は真面目そうなヤツだ。

 こういう遊びだって榊にそそのかされて始めたのだろう。

「なあ、西条。一つ聞かせろ」

 高嶋が真面目な顔つきになる。

「なんですか」
「この女、どう見ても慣れてねぇだろ? なんで俺らのとこ連れてきたんだよ」