嘘つきピエロは息をしていない


 四



 昼休み、真琴とご飯を食べたあと教室を出た私は、早足で食堂へ向かった。

 隅々まで目を配らせてみたが、朝食をとる生徒たちの中に、あのひとはいない。

 その足で三年校舎にまっすぐ向かっていると、安達先輩と並んで歩いているあのひとの背中を発見した。

「相川部長!」

 私の呼びかけに気づいた二人が足を止め、振り返る。

「おお、吉川」
「こんにちは!……えっと。折り入ってお話が」
「ん?」

 今日も美しく微笑む部長の隣で安達先輩が「よくわかんないけど頑張って吉川。先戻っとくねー」ふふっと笑った。

 ありがとうございます安達先輩。

 吉川きり……

 清水の舞台から飛び降りてきます!

「ご飯は食べたの?」
「はい!」
「そうか。なら、歩こう」