おおよそ神脇や宇野が今朝の俺の様子を誰かに話し、噂が広がってるのだろう。
そして保の耳に入った。
入学してから今日まで俺の作り上げてきたイメージが崩壊した。
ならば本当に番長でも目指すか。
でもあまり悪目立ちして家に連絡入れられでもしたら最悪だな。
さて、どーすっかな。
ただただ吉川のことで頭がいっぱいで、あとのことまで考えていなかった。
自分が周りからどう思われるかよりも、吉川とこれからどう接していくかの方がずっと俺にとっては重要なことになっていた。
「俺はな、内貴」
神妙な顔つきになる、保。
「……なんだよ」
「お前についてるあだ名のセンスのなさに、非常にガッカリしている」
「ンなこと知るか」
「語呂はいいと認めよう。語呂だけはねぇ。でもな。お前のイメージにまったく合わない」
「じゃあアンタならなんて俺にあだ名つけんの」
「エアマックス」
「おいそれN◯KEの人気モデルじゃねぇか」
かかと側にエアバッグ入ってる靴だろ。
つーか即答したってことは前からそんなこと思ってたな?
「おお。よく知ってるな」
「持ってるからな」
「高校生のガキがいい靴履いてやがんなぁ。エアマックスくん。……長いな。エアでいいか」
「なんでそっちとるんだよ。普通マックスだろ。空気って。ある意味ウチキより陰湿に思えるわ」


