たとえ季節が変わっても、 俺は日々それに追いつけない。 10年変わらない地獄のような日々。 牢獄の中にいるような錯覚さえする。 「……なぁ仁」 「ん?」 「……今日だけ、隣で寝てくれ」 俺は、隣にいる仁の服の裾を掴んだ。 「ククッ。2人でベッドは狭いと思うが……まぁいいよ」 仁は俺を小馬鹿にするように、 楽しそうに笑った。