暗くしけた繁華街に、暴行の音だけが響いていた。 殴ってはかわして蹴る。 倒した男が持っていた鉄パイプを奪取し、俺は血流の奴らを睨みつけた。 「……ほら、さっさと来いよ」 鉄パイプが頭や足や腕にぶつかり、 血流の奴らはことごとく倒れていった。 「……ありゃりゃ。ダメかー」 緋也がそう言って笑った。 「……おい、これで終わりか?」 案外呆気ないな。