一匹狼くん、拾いました。





緋也にそう言われただけで、一筋の涙が零れ落ちた。




「ククク、本当だよなぁ?





俺の義弟は本当に、泣き虫で、馬鹿で、


意地っ張りで、どうしようもなく強がりだ。







全く手間がかかる」






病室のドアに身体をもたれ掛からせて、白猫は呆れた顔をして言った。






「うっ、うっ、うっ、うああああぁぁっ!!!」






俺は、張り詰めていた糸が切れたかのように、思いっきり泣き叫んだ。