露磨が俺の身体を両手で押さえつけて、
身動きを取れなくさせた。
「露磨……っ」
「……俊平様、貴方が悪いんですよ。恨むなら自分を恨んで下さい」
「ぎゃああああ゙あ゙!!!」
父さんが、俺の右足の太ももにカッターナイフを突き刺した。
ザクっと、不可解な音がすると同時に、
猛烈な痛みに襲われた。
……ねぇ、俺が何をしたの?
太ももに突き刺さったカッターナイフを、父さんは左右に揺らし、傷口を広げた。
「グッ……ごめっ、ごめん………っ、なさい。もう抵抗なんか、しないから……。口答えもしないから……もう……やめて」
傷口が抉られ、右足の膝まで広がっていく。
「……父さんっ!!」
俺は、有らん限りの声で叫んだ。
俺の太ももから、やっとカッターナイフが抜かれた。
「いいか俊平、お前は商品だ。捨て犬以下どころか、お前はゴミ以下なんだよ!!
……次に抵抗したらどうなるか分かってるだろうな?
言葉でいうだけではダメだ。
行動で示せ」
狂ったように父さんは叫んだ。



