思わず涙が出てきた。





いつもいつもこうだ。




我儘どころか、俺には口答えひとつ許されない。






「……ご、ごめっ、ごめん……なさい」



涙を流しながら許しを乞う俺の頭の上に、
父さんは煙草の煙を吐いた。



「……ゴホッ、ゴホゴホ!!」






苦しい……。



ザク!っと何かが刺さった音がした。


でも、不思議と痛みは感じなかった。




「うわあああ!!」




カッターナイフが、頭の真横の床に突き刺さっていた。



「ククク、怖いか?



これで、今からお前の身体をめちゃくちゃにするからな」




床に突き刺さったカッターナイフを、
父さんは抜いた。




「明日は一日中俺の部屋に居てもらう。朝昼晩食事は抜きだ。



お前はどうせ抵抗するからなぁ……。
それなら、抵抗出来なくなるまで傷つければいいだけだ」