俺はそう言われて、自分の体の手足が小刻みに震えていたことに、今更のように気がついた。



「……何、怖い夢でも見たの?虐待されてる夢とか」




緋也は、平然とそう言い放った。






デリカシーがないっつうか無神経というか………。





突如、緋也は俺の頭からフードを剥ぎ取って、そっと傷口がない方の銀髪に触れた。



「……緋也、何して」







「……魁人が僕が元気ないとよくしてたから興味本位で真似してみたんだけど、……もしかして、嫌だった?」







緋也は照れているのか、頬を真っ赤に染めて、小さな声で、自信なさげに言ってきた。






「……いや、嫌じゃない。そういうことしない奴だと思ってたから、びっくりしただけだ。……暖かくて、安心する」





俺は、緋也に笑いかけた。