……身体中痛ぇし、さみい。
ベリ、ベリッ。
痛い痛い痛い痛い。
「うっ、あっ、………あか……や」
「香里奈、遥ストップ。何銀狼?」
緋也は遥達を制した。
「……もうやめてくれ」
「じゃあ血流に入ってよ」
「……わかった。血流に入る。……お前に従う。でも、親父は殺すな!」
俺はあらん限りの声で叫んだ。
「アハハハ!!その発想は無かった!本当に、最高に面白いね君!
……いいよ。それじゃあ、君にはそこの2人の部下として、血流に入ってもらうよ?親父さんを殺さないってんなら、君の所有は総長のこの僕に一任だ。従わなかったら華龍か親父さんがどうにかなると思ってね。あ、後君の友達のBARのオーナーさんも」
は?
白猫が……?
「あいつは族に入ってない普通の一般人だ!!関係ないだろ!!!」
「君と関わってる時点で関係は大アリなんだけど?殺されたくないなら従いなよ、銀狼。君は僕のモノだ」
俺の身体を指さし、緋也は醜悪の笑みを浮かべて言い放った。
「……分かった。俺を血流に入れろ」
俺は静かに、他人事のように言った。



