バイクを走らせ、俺は15分もしないで倉庫に戻ってきた。








その五分後、
お粥ができたのか、伊織はそれを入れた鍋に蓋をして俺達の方へ来た。






幹部室は、ベットや台所の他にはソファと長方形のテーブルがひとつと、隅にタオルや着替えを入れた棚が一つある。




物が必要最低限しか置かれてないような部屋だ。






「んっ!」




結賀が救急箱を開けて消毒を取り出す。コットンに浸したそれを傷口にかけると、銀狼は痛そうに顔をしかめた。





不格好に左足の膝から下が破けたスキニーからは血が滴り落ちていた。包帯が巻かれた腹からも血が流れている。




……こりゃあ結構重症だな。



「廉、タオル水で濡らしてこい。少しは働け」




「へいへーい」




渋々と言った様子で廉は立ち上がった。廉は近くにあったタンスからタオルを取り出して、それを水に濡らす。