「なあ~に、男の事情って~教えてよ‼」


ただのイタズラ心だった。


男の事情が分からない咲の、警戒心のなさ。


警戒心つけさせるための、イタズラ。


ーーーーーグイッ



「きゃっ」


咲をソファに押し倒した。




「俺だって、兄貴の前に男なんだよ」



目を見開いた咲。



赤くなる頬、潤んだ瞳。



やべー、なんだその顔。

俺は、堪らず咲から身を起こした。