「何すんだよ、星。

痛いよっ、マジ」

千は、頭を擦りながら涙目だ。

「行くぞ、アホ。

えみ、待たせてんだよ。
絡まれる前に行くぞ」

冬は、無理矢理、千の襟首を掴み、歩いてく。

「リア充、キライっ!!」


ズルズル引きずられる様に歩く千を、横目でげんなりする様に見た。


本当にあいつら、何しに来たんだよ。



「どうする?
この後……」


咲は、小首を傾げた。

「何乗りたい?」


俺が優しく問えば、キラキラした瞳を向ける咲。


「あのね、メリーゴーランド乗りたいな。
けど、スカートだしな。

お馬さん、乗りたいな」


気になるのは、ミニスカートらしい。


悩んでる咲の手を引き、メリーゴーランドの前まできた。

「星、私、やっぱり………」

俺は、咲の手を掴んだ。







「お姫様、こちらへ」







ふわり、と君を抱き締めた。






ふわり、と君を木馬に乗せた。




君は驚いた様に見てる。

だけど不意に笑顔に変わるのを見た。