「クス、可愛い咲ちゃん。

君に恋してるんだよ、俺はーー分かってよ。

好きなんだよ‼」


千さんーーー?

いつものチャラけた感じはなく、纏ってるのは怖さだけ。


どうして………?


「千さんが、私を?

そんなこと、今までーーっ」


「言える訳ないじゃん。
爽にも、星にも遠慮して……むしろ諦めてた。

叶わない恋だと、諦めて言わなかったんだけどーー星が余計な一言言うからさ」


星がーーー?何??


ずっと私の両腕は拘束されたまま、離してはくれない。



「咲ちゃんが好きとも知らず、諦めずに奪いに行け!なんて言うから来たんだよ‼」


星、余計なことをーーー。


「だから………っ」



強く握られた手。

少しだけ、痛くしかめた顔。


「俺に恋してよ、咲ちゃん!!」


繰り返されるキスに、泣きそうになる。