「本当、お前の頭は年中お花畑だな」


頭に花を付けた千が、お花畑をスキップするのを想像した。


気持ち悪い。


見たくもないし。
「なあ、本気の恋して見ろよ」

何気なく呟いた言葉も、千の表情が固まるのを見た。


「何??」


固い表情。

それは、一向に崩れない。

「千…………?」



様子が、変なことに気づいた。

「好きな人いたけど、叶わないからっ」



辛そうに、伏せた目は泣いてる様だった。


「何でだよ………叶わないなんてそんなこと」


俺だって叶ったんだ。

叶わないなんて、諦めて欲しくなかった。

千に、仲間に、諦めて欲しくなかった……。