「どうせ、いつかは決着付けなきゃ同じことの繰り返しだろ?
やるならちゃんとやれよ。

そうやって、いつまで逃げていくんだよ。

ちゃんと見て貰えよ。
見届けて貰えよ。
 本当に、好きなやつが分かるから……」
 

本当に好きなやつ………?

そんなの、咲は爽を選ぶに決まってる。


咲は爽の…………



勝ち目がないのは、俺の方だ。


冬だって分かってる筈なのに……。


「俺は勝ち目がない勝負はしない。

勝ち目がないのは、俺の方だ。


咲は爽の女だ。

咲を懸けて戦っても、勝ち目はない」


冬の目が見れなかった。