愛しい様に、君を抱き締めた。

唇で傷をなぞる様に、痕を付けた………。


まるで、すり替える様に………


お兄ちゃんの痕からーーー

爽くんの痕にーーー。



「爽くん……来てくれたの?」


「当たり前じゃん!!

一瞬、心臓止まるかと思ったし……」


君の声が、受話器から確かに聞こえた。


泣いてる君の声が…………。


兄貴を呼ぶその声がーーー。