俺はえみを連れ出した。

部屋にいる星を、人睨みした。

「冬ーー?」

ドサッーーー。


「え、冬っどうしたの?」

リビングに連れてきて我慢し切れず、えみをソファに押し倒した。


赤い顔………潤む瞳。


「その顔、俺だけにしかしないで。

星に、そんな顔見せないで」


俺はガキか。

何をこんなことーーー。



「不安なの?


私の心はいつだって、冬のすぐ側にあるよ」


えみが、俺を抱き締めた。