「お兄ちゃん、私達は兄妹なの。
恋人には………「兄妹じゃない。

兄妹じゃないんだ」


"私達は兄妹なの。
恋人にはなれない"言うつもりだった言葉は、言わせては貰えなかった。


聞き間違い?

「えっ………?兄妹じゃない?そんな訳」

嘘…………。


私は、思わず爽くんを見た。

爽くんの表情で気づいた。


「知ってたの?

みんな、もしかして知ってたの!?

知らないのは、私だけなの!?
答えてよっ、えみ!!」


ねえ、えみは知らなかったよね?

私がお兄ちゃんの妹じゃないなんて。

お願い否定してよ。

「ごめん、咲。
冬繋がりで知ってたの。
みんな、騙してた訳じゃない。

言えなかった………」


悲しげに瞳を潤ますえみがいた。