ガサッ。


やっ、怖い。

草木が揺れる度に、私は、悲鳴を上げそうになる。


私は、お気に入りにしていた名前をタップする。

数秒のコールの後、、

「咲?
どうした?」


優しいお兄ちゃんの声に、私は泣きそうになった。



「お兄ちゃん………

助けてっ」




私は、涙を我慢出来ない。


「お兄ちゃん、私。

今、、「見つけた、お姫様?」


えっ…………?




「いやっ!!


離して‼お兄ちゃん!!」


私は、スマホを落としたまま引き寄せられた。


知らない男の手が、私に触れる。


冷たい、乱暴的な振る舞いに涙を堪えられず泣いた。