「きっーーーンッ」


思わず上げそうになる声に、口を塞いだ。

「ごめん、大声出さないで‼
この状況は俺、総長に殺されるからっ!!わかった?」


君の口を塞ぎつつそう言えば、コクコク、と頷く咲ちゃんの口から手をゆっくり離した。


「爽くん………あの、なんでーーっ」

ここにいるの、と言いたい咲ちゃん。


「総長が、シャワーして来ればって言うから。
まさか、咲ちゃんがいるなんて……ごめんっ」


冷静になり、咲ちゃんを見たらなんとも言えないドキドキ感が俺を襲った。

上がって火照った赤みのある肌。

恥ずかしいのか、瞳が潤む姿にーーー


俺の心臓は、爆発寸前だ。


まだ、キスしないって先ほど決めたばかりなのに………脳裏にかすむ不埒な考えが浮かぶ。

ああ、ダメだ‼マジで!!