強いて言えば焦ってた。

誰にも渡したくない感情が、支配してた。

「痛いよ~っ」


ガシッーーー


「なんだよ、爽」

爽が、俺の腕を掴んだ。


「離してください。
大丈夫です。ちゃんと送ります。

だから、、離して下さい‼」


必死になる爽の目に、歪む俺。


咲を見れば少し怯えていて、まるでーーー


俺が、悪い気さえ思ったんだ。