吹雪さんが妖艶とすら言える微笑を浮かべて店に入って来た。
「遙音がそうしたいんなら、流夜も降渡も反対することないんじゃない?」
最強のお出ましだった。
流夜くんと降渡さんから反論はない。吹雪さんは当然のように微笑む。
「発案者流夜なんだし、がんばってよね」
「……ああ」
「降渡は流夜の足引っ張らないようにね」
「俺に注意することってそこなの?」
「それ以外にあるの?」
「……ないです」
変らぬ表情で言われて、降渡さんがしおしおと引き下がった。つよー。
「じゃー三人は隠れてようね」
はいはーい、と吹雪さんが私たちを押していく。
首を巡らせて流夜くんを見た。
流夜くんは疲れた顔をしていたのを、私が見ているのに気づいてふっと微笑んだ。
ずきっと、した。



