朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】



「俺はもう家族いないし、もし昔を知ってる人が現れたら笑満ちゃんに迷惑かけると思う。それでも、俺と一緒にいて。絶対、何からも護るから」
 

真っ直ぐな星の光の瞳を、降渡さんは満足そうに腕を組んで見ている。
 

ここまで自分たちは掌の上だったのかと悔しい思いをしながら、私は降渡さんの言葉を頭の中で反復させる。


流夜くんの考えの――。……わかっていたら怒る事一つもないっての! 焦る事だってないわ! イライラが増しただけだった。


「はい」
 

そして笑満の答えは、ずっと前から一つだけ。
 

すっとそよ風でも吹いたように、空気が変わった。


笑満を見ると、嬉しそうな顔で遙音を見ていた。くそ、可愛いな。


「いてほしいって言ってもらえるなら、あたしはどこまでだって一緒にいます」