朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】



「……私が、何か出来るわけじゃないんだ。流夜くんが、降渡さんたちと一緒に生満子さんたち、説得するって」


「え――それって……先生として、………」
 

じゃない、ということには、笑満もすぐ気づいたようだ。私が出した人物の名前で。
 

教師と私立探偵が関係あるとは、どう話しても一生徒の進路相談には持って行けない。


まさか、明かす気? 笑満の表情が揺れる。
 

流夜くんが隠しているものを、私から教えられている笑満からすっと色が消えた。


「……どういう手で話すかは、わからないけど……降渡さんと吹雪さんも呼ばれたって聞いた」
 

それは、笑満の両親が否定した遙音先輩の進路の先を歩く三人。


「だ、だめだよっ。お父さんたちがバラすとかそういうのはないって思うけど、あたしなんかの所為でそんな大事なこと――


「笑満。違う。今の問題は、遙音先輩。先輩の進路。それで、降渡さんと吹雪さんと――流夜くんは、遙音先輩の親代わりだよ。自分たちでそう認識してる。遙音先輩の導き手としても、今まで遙音先輩が三人の方へ行くことを、否定も拒絶もしなかった」