「……―――っ」
 

やっと最後の言葉まで頭が追いついて、流夜くんを振り仰いだ。


流夜くんは微かに目を見開いて、真正面を見ていた。
 

……血縁ではあるけど、美流子さんと流夜くんは姉弟、ではない? 


では、自分と流夜は、叔父と姪、では………ない?


「吹雪、依頼終了でいいか?」


「うん。ありがと」


「じゃ、俺はこれで。あと咲桜さん、気が向いたら今度尊と話してみるといいよ。尊、専門は心療内科だから、話聞くの得意だからさ」


「あっ、はい! ありがとうございます」


「あと、吹雪流夜。蒼にはあんま面倒かけんなよ。あいつ、今子育てで忙しいんだから。白のヤツが尊の分まで産むとかのたまうから……」


「白と尊の超仲良しに嫉妬してるの?」
 

吹雪さんがいつもより二割増しのにやにや顔で言うと、衛さんは渋面を作った。