+++ 結局、朝まで二人とも眠りはしなかった。 ソファに隣り合って座って、流夜の肩に頭をもたれさせて、たまに話して、静かになってを繰り返して、朝日を見た。 時間、だ。 「……咲桜」 「……はい」 「……帰ろうか」 「…………うん」 いつものように差し出された手を取って、華取の家に戻った。